サビ管の配置基準まとめ
60対1・30対1の数え方と2人目が必要な時
サビ管の配置基準は、多くのサービスで利用者60人以下につき1人以上です。共同生活援助(グループホーム)だけは、利用者30人以下につき1人以上になります。
61人以上の事業所では、60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人を足します。日中活動系のサービスでは、サビ管のうち1人以上が常勤でなければなりません。
利用者数は、その日の通所人数ではなく前年度の平均値で数えます。新規に指定を受ける場合は推定数を使います。
- 多くのサービス
- 利用者60人以下で1人以上(61人以上は40人ごとに1人追加)
- 共同生活援助
- 利用者30人以下で1人以上(31人以上は30人ごとに1人追加)
- 常勤の要件
- 日中活動系は1人以上常勤。共同生活援助には定めが無い
- 利用者数の数え方
- 前年度の平均値(新規指定は推定数)
- 2人目が必要なライン
- 多くのサービスは61人以上、共同生活援助は31人以上
目次
サビ管を何人置くべきかは、サービスの種類と利用者数で決まります。数え方を誤ると人員基準の欠如になり、報酬の減算に直結します。ここでは、指定基準の省令の原文から、サービス別の基準と数え方を整理します。
サービス別の配置基準はどうなっているか
多くのサービスは利用者60人以下で1人以上、共同生活援助は30人以下で1人以上と定められています。
61人以上になった場合の増やし方は、60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人です。共同生活援助は、30人を超えて30人またはその端数を増すごとに1人を足します。
サービスごとの基準と根拠条文は、次の表のとおりです。いずれも2026年8月31日にe-Govの現行条文で確認しています。
| サービス | 置くべき人数 | 常勤の要件 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| 療養介護 | 利用者60人以下で1人以上。61人以上は40人またはその端数を増すごとに1人追加 | 1人以上は常勤 | 第50条 |
| 生活介護 | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第78条 |
| 自立訓練(機能訓練) | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第156条 |
| 自立訓練(生活訓練)宿泊型自立訓練を行う事業所には、支障がない場合の例外があります | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第166条 |
| 就労移行支援 | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第175条 |
| 就労継続支援A型 | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第186条 |
| 就労継続支援B型 | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第199条(第186条を準用) |
| 就労定着支援生活介護等と一体的に運営する場合は、利用者数を合算して数えます | 同じ(60人以下1人以上/61人以上40人ごと+1) | 1人以上は常勤 | 第206条の3 |
| 自立生活援助 | 常勤のサビ管なら60人以下で1人以上(以降60人ごと)。常勤でない場合は30人以下で1人以上(以降30人ごと) | 常勤とする義務は無い(常勤かどうかで基準が変わる) | 第206条の14 |
| 共同生活援助介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型とも同じ | 利用者30人以下で1人以上。31人以上は30人またはその端数を増すごとに1人追加 | サビ管を常勤とする定めは無い | 第208条/第213条の4/第213条の14 |
| 障害者支援施設施設入所支援のサビ管は、昼間実施サービスに配置されたサビ管が兼ねます | 生活介護などの昼間実施サービスごとに60人以下で1人以上。61人以上は40人またはその端数を増すごとに1人追加 | 1人以上は常勤 | 指定障害者支援施設等基準(省令172号)第4条 |
出典:厚生労働省 指定障害福祉サービス基準(平成18年厚生労働省令第171号)/指定障害者支援施設等基準(平成18年厚生労働省令第172号)(2026-08-31にe-Gov原文で確認) 原文 ↗
この表には、原文で条文を確認できたサービスだけを載せています。居宅介護や短期入所、就労選択支援のように、サビ管を置かないサービスもあります。どのサービスに置くのかの全体像は、サービス管理責任者とはで整理しています。
利用者数はどう数えるのか
配置基準の利用者数は、実際に通っている人数ではなく、前年度の利用者数の平均値で数えます。
根拠は、各サービスの員数を定める条文の第2項です。どの条文も同じ形で、利用者の数は前年度の平均値とし、新規に指定を受ける場合は推定数による、と定めています。
取り違えやすい数字と並べておきます。
- 登録者数ではありません。契約している人の頭数では数えません
- その日の通所人数でもありません。日々の増減は基準に影響しません
- 定員でもありません。定員20人のB型でも、数えるのは前年度の平均利用者数です
新しく指定を受ける事業所には前年度の実績がありません。この場合は推定数で数えます。推定の立て方や平均値の細かい算出方法は、指定権者の手引きで確かめてください。
多機能型の事業所には特例があります。一体的に事業を行う多機能型事業所を1つの事業所とみなし、利用者数の合計でサビ管の数を出せます。合計60人以下で1人以上、61人以上は40人またはその端数を増すごとに1人です。この場合、サビ管のうち1人以上は常勤でなければなりません。根拠は同じ省令の第215条第2項です。
2人目が必要になるのはいつか
多くのサービスでは、前年度の平均利用者数が61人以上になったときに2人目が必要になります。
60人までは1人のままです。61人になった時点で、60人を超えた分は1人でも「端数」として数えるため、2人目が要ります。就労継続支援B型で計算すると、次のようになります。
- 利用者60人以下 … 1人以上
- 利用者61〜100人 … 2人以上
- 利用者101〜140人 … 3人以上
たとえば前年度の平均が70人なら、60人を超えた分は10人です。40人に満たなくても端数として1人と数え、サビ管は2人以上になります。
2人目の全員が実践研修まで終えている必要はありません。サビ管を配置済みの事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を行わせて、配置数に算入できます(平成18年厚生労働省告示第544号ホ)。2人目の確保に時間がかかるときは、この仕組みも選択肢になります。
利用者数の平均が60人前後で推移している事業所は、年度の途中から翌年度の数字を見ておくと安全です。前年度の平均が61人を超えてから探し始めると、確保が間に合わないことがあります。
サビ管候補の基礎研修の受講には、実務経験の要件と年1〜2回しかない募集の壁があります。増員が見えた時点で、誰を研修に出すかを先に決めておくと動きやすくなります。
※これは制度上の必須要件ではなく、一次情報から導ける運用例です。
共同生活援助はなぜ基準が違うのか
共同生活援助のサビ管は利用者30人以下で1人以上と、他のサービスの半分の人数で区切られています。
30対1の基準は、3つの類型それぞれの条文に直接書かれています。介護サービス包括型は第208条、日中サービス支援型は第213条の4、外部サービス利用型は第213条の14です。どの類型も、31人以上は30人またはその端数を増すごとに1人を足します。
- 利用者30人以下 … 1人以上
- 利用者31〜60人 … 2人以上
- 利用者61〜90人 … 3人以上
常勤の扱いも他のサービスと違います。3つの類型のどの条文にも、サビ管を常勤とする定めがありません。日中サービス支援型には従業者のうち1人以上を常勤とする定めがありますが、サビ管に限った要件ではありません。
このため共同生活援助では、非常勤のサビ管や、他の職務と兼務するサビ管が制度上あり得ます。実際、のぞみの園の令和4年度調査では、共同生活援助のサビ管の76.7%が他の業務を兼務していました。
利用者数の数え方は他のサービスと同じです。前年度の平均値で数え、新規指定は推定数によります。
基準を割るとどうなるか
サビ管が基準の人数を割ると、欠如した月の翌々月から、利用者全員の報酬が減算されます。
減算の率は、4か月目までが所定単位数の70%、5か月目からは50%です。掛かる相手は、加算を足す前の単位数です。
ただし、欠如した月の翌月末までに人員基準を満たせば、減算そのものが生じません。4月に欠けたなら、5月31日までに配置できるかが分かれ目です。減算の始まり方と数え方の詳細は、サビ管欠如減算にまとめています。
兼務でカバーできるか
サビ管は専従が原則ですが、利用者の支援に支障がない場合に限り、他の職務と兼ねられます。
各サービスの条文は、従業者は専ら当該事業所の職務に従事する者でなければならない、と専従を原則にしています。そのうえで、利用者の支援に支障がない場合はこの限りでない、というただし書きを置いています。管理者との兼務も、事業所の管理上支障がなければ認められます。
どこまでの兼務が「支障がない」と扱われるかは、指定権者の判断によります。組み合わせごとの考え方は、サビ管の兼務ルールで整理しています。
次に読むもの
配置基準とつながる制度の記事です。
- サビ管欠如減算 … 減算の開始時期・率・翌月末ルール
- サビ管の兼務ルール … 管理者・他職種との兼務の条件
- 就労継続支援B型のサビ管 … B型の配置と実務の実情
- サビ管になるには … 実務経験と研修の要件
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