サビ管の「これで合っているか」に答えます

サビ管研修の全体像
基礎→OJT→実践→更新の流れ【2026年度】

最終更新制度基準日
執筆:徳永 崇志(就労継続支援B型事業所の運営者)
初回公開
要点

サビ管の研修は、基礎研修・実践研修・更新研修の3つです。この3つのあいだに置かれるOJTは、研修ではなく実務の期間を指します。

基礎研修は、実務経験の年数に達する日までの期間が2年以内になった時点から受けられます。実践研修に進む要件は、基礎研修の修了後に通算2年以上の実務です。基礎研修の受講開始日にすでに実務経験を満たしていた人だけ、通算6か月以上で進めます。

実践研修を修了するとサビ管として配置できます。その後は、実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度とする5年度ごとの各年度の末日までに、更新研修を修了します。

研修の数
3つ(基礎研修・実践研修・更新研修)
OJT
研修ではなく、基礎研修と実践研修のあいだの実務
基礎研修を受けられる時期
実務経験の年数に達するまで2年以内になってから
実践研修の受講要件
基礎研修修了後に通算2年以上(特例は6か月以上)
更新研修の期限
実践研修修了の翌年度を初年度とする5年度ごとの年度末
制度基準日2026.08.31
根拠:平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)
目次

サビ管になるまでには、名前の違う研修が何度も出てきます。基礎研修、OJT、実践研修、更新研修の4つです。役割も受ける時期も違い、順番を入れ替えることはできません。ここでは告示の原文から、それぞれの位置づけと受講要件を整理します。

研修は何種類あるのか

サビ管の研修は基礎研修・実践研修・更新研修の3つで、OJTはこのあいだに入る実務の期間です。

4つの段階として説明されることが多いのですが、OJTだけは研修ではありません。 基礎研修を修了した人が、現場で個別支援計画の業務にあたる期間を指します。受講する場も修了証もありません。

サビ管の研修と、あいだに入るOJTの位置づけ
段階対象になる人役割
基礎研修サービス管理責任者基礎研修実務経験の年数に達する日まで2年以内の人、または実務経験者最初に受ける研修です。修了すると、サビ管が別に配置された事業所で個別支援計画の業務を担えます。
OJT研修ではなく実務の期間基礎研修の修了者基礎研修と実践研修のあいだに置かれる実務です。原則2年、特例で6か月以上を数えます。
実践研修サービス管理責任者実践研修基礎研修の修了後に通算2年以上の実務がある人(特例は6か月以上)修了するとサビ管として配置できます。
更新研修サービス管理責任者更新研修サビ管などとして現に従事している実践研修修了者ほか5年度ごとに受け続けます。期限までに受けないと、実践研修からやり直しになります。

出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 イ(2)(2026-08-31確認) 原文 ↗

告示は、それぞれの研修で行う科目と時間数も定めています。都道府県が実施する研修は、この内容以上でなければなりません。

告示の別表が定める研修の時間数
研修時間数内訳
基礎研修別表第一15時間講義7.5時間、演習7.5時間。
相談支援従事者初任者研修(講義部分)別表第二11時間基礎研修修了者になるには、この講義の修了も必要です。
実践研修別表第三14.5時間講義1時間、講義・演習13.5時間。
更新研修別表第四13時間講義1時間、講義・演習12時間。

出典:厚生労働省 平成18年厚生労働省告示第544号 別表第一〜第四(2026-08-31確認) 原文 ↗

この時間数は下限です。告示は「別表に定める内容以上のもの」と書いているので、都道府県はこれより長い日程を組めます。実際の日数は募集要項で確かめてください。

いつから受けられるのか

基礎研修は、実務経験の年数に達する日までの期間が2年以内になった時点から受けられます。

実務経験をすべて満たすまで待つ必要はありません。すでに実務経験を満たしている人も、もちろん受けられます。

2年以内かどうかは、どの経路で実務経験の要件を満たすかで変わります。相談支援の業務で5年の経路をとる人なら、通算3年に達した時点からです。資格を持たない直接支援の業務だけで8年の経路をとる人なら、通算6年に達した時点からになります。

ただし、この2年の枠を使って早く基礎研修を受けると、実践研修に進む要件が変わります。6か月の特例は使えません。 理由は次の節で説明します。

現場ではこうしています

後任を1人に絞らないようにしています。基礎研修だけでも複数の職員に受けさせておけば、募集の年に誰かは通ります。

実務経験証明書は前の職場に書いてもらうので、時間がかかります。募集要項が出てから動くと間に合わないことがあり、要件に近づいた時点で依頼だけ先に済ませています。

※これは制度上の必須要件ではなく、当事業所での運用例です。

基礎研修のあと何をするのか

基礎研修を修了したあとは、原則として通算2年以上の実務を積んでから実践研修に進みます。

実践研修の受講要件は、次のどちらかを満たすことです。

  • 基礎研修の修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算2年以上、相談支援の業務または直接支援の業務に従事した
  • 基礎研修の受講開始日にすでに実務経験者だった人が、基礎研修の修了後、実践研修の受講開始日前5年間に通算6か月以上、個別支援計画の一連の業務に従事した

2つ目が、いわゆるOJTの特例です。使えるのは実務経験者だけで、基礎研修を2年の枠で先に受けた人は当たりません。

「基礎研修から6か月で実践研修に進める」という説明をよく見かけます。これは特例だけを取り出したものです。原則は通算2年以上です。

もうひとつ注意がいるのは、OJTに求められる中身です。告示にあるのは6か月以上だけです。90日以上という日数や、指定権者への届出は、都道府県が運用として求めているものです。計画作成をおおむね10回以上という目安も同じです。

求める内容は都道府県によって違います。自分の県の募集要項で確かめてください。

配置後はどうなるのか

実践研修を修了した日の属する年度の翌年度を初年度として、5年度ごとの各年度の末日までに更新研修を修了します。

修了日から5年後の同じ日が期限ではありません。年度で数えます。 令和8年度に実践研修を修了した人なら、令和9年度から数えて5年度目にあたる令和13年度の末日が期限です。

実践研修を修了した日から5年を経過する日の属する年度の末日までは、更新研修を受けていなくても更新研修修了者とみなされます。要件に当たる人であることが前提です。

期限までに更新研修を修了しなかった実践研修修了者は、基礎研修修了者とみなされます。この場合、実践研修を改めて修了しないとサビ管には戻れません。更新を1回受け直せば済む話ではありません。

更新研修は、誰でも受けられるわけではありません。受講できるのは、次のどちらかに当たる実践研修修了者です。

  • サビ管、児発管、管理者、相談支援専門員として現に従事している
  • 更新研修の受講開始日前5年間に、これらの業務に通算2年以上従事していた

現場を離れている期間が長いと、この要件から外れることがあります。復帰の予定があるなら、期限より先に受講資格のほうを確かめておいてください。

申し込めなかったらどうなるのか

募集は年に1回か2回の都道府県が多く、1回逃すと予定はまるごと1年後ろにずれます。

研修を実施するのは都道府県か、その委託を受けた団体です。定員があり、申込みが定員を超えたときの扱いは都道府県で違います。先着順のところ、抽選のところ、事業所ごとに枠を配るところがあります。全国共通の決まりはありません。

ずれるのは1年だけとは限りません。基礎研修に申し込めなければ、その先の実践研修も後ろにずれます。配置の予定は2年単位で狂います。

サビ管が急に退職したときは、この遅れがそのまま欠如減算につながります。研修の日程は、人員配置の計画と一緒に見ておく必要があります。

都道府県で何が違うのか

実施団体・募集の時期・受講料・申込みの方法は都道府県ごとに違い、全国共通の窓口はありません。

告示が定めているのは、受講要件と研修内容の下限までです。実際の運びは都道府県が決めます。違いが出るのは、おもに次のところです。

  • 募集の時期と回数
  • 受講料の額
  • 定員を超えたときの扱い(先着・抽選・事業所ごとの枠)
  • 個人で申し込めるか、事業所を通すか
  • OJTの届出を求めるかどうか、求める場合の様式と提出先

受講料は都道府県ごとに違うので、ここで一律の金額は書けません。募集要項に必ず書かれているので、そちらで確かめてください。

日程と実施団体は、都道府県別にまとめています。

次に読むもの

研修に進む前に、自分が実務経験の要件を満たしているかを確かめてください。

よくある質問

Q. 研修はどの順番で受けますか?
A. 基礎研修、実践研修、更新研修の順です。基礎研修と実践研修のあいだには実務の期間が入り、これをOJTと呼びます。順番は飛ばせません。実践研修から先に受けることはできません。
Q. 研修の費用はいくらですか?
A. 都道府県ごとに違うので、一律の金額は示せません。研修を実施するのは都道府県か、その委託を受けた団体です。受講料の額は募集要項に必ず書かれています。自分の都道府県の案内で確かめてください。
Q. 全部で何年かかりますか?
A. 実務経験の年数に、半年以上を足した長さです。国家資格を持つ人は、資格に基づく業務が3年、相談支援または直接支援が3年で要件に届きます。この経路なら最短でおよそ3年半です。ただし研修の募集は年に1回か2回しかありません。時期がかみ合わなければ、1年単位で延びます。
Q. 基礎研修だけでサビ管になれますか?
A. なれません。実践研修まで修了する必要があります。ただし、サビ管が別に配置されている事業所では、基礎研修修了者に個別支援計画の業務を行わせることができます。この場合は配置基準上のサビ管の数に数えられます。
この記事の根拠資料
最終確認:2026.08.31

この記事の更新履歴

2026.08.31公開
執筆
徳永 崇志

徳永 崇志

就労継続支援B型事業所の運営者

埼玉県志木市で就労継続支援B型事業所「ぽちぽちの道」(事業所番号 1112200454)を運営しています。サービス管理責任者を雇う側として、配置基準や減算の判断に日々向き合っています。

サビ管ラボでは、厚生労働省の告示・通知や都道府県の公式資料にあたって、制度と実務を整理しています。

著者について →
記入例集

研修の事前課題・レポート記入例集

基礎研修と実践研修の事前課題について、何を書けばよいかを記入例つきでまとめています。自治体の様式に依存しない汎用の形です。

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